アラサーホストになる【エピソード19 ホストクラブに来る子】

 

ホストクラブに来る子

 

それからA子とは、毎日連絡を取って、店に来るようになった。

内容は、ほぼほぼ愚痴とどうでもいい事だった。

 

彼女が僕に好意があるようには一切見えなかったけど、ラインはいつもすぐに返ってきた。

 

初めて店に来た時、相変わらず鏡を手放さず、ヘルプに付くホストをディスるだけディスってただけなのに「結構楽しいんだね」とラインが来た。

 

「あれのどこが楽しかったのだろうか」

疑問だった。

 

結局彼女はうちの店の従業員は「全員ブス」と言う烙印を押して帰って行った。


初回指名は2時間で3700円だから「ホストって安いんだね」と驚いてた。

トップ風俗嬢の彼女の月収は19歳にして3桁を超えていた。

 

何万円もする化粧品を大量に持っていたし、何十万もするブランドのカバンもたくさん持っていた。

 

何が皮肉かって、A子はN子の半分以下の勤務時間で、N子の3倍以上稼いでいた事だ。

 

女性としての価値が、収入に100%直結する風俗と言う商売。

現実は残酷だ。

 

10代でそれだけの金を手にしたからなのか、それとも育った環境のせいなのか、彼女は驚くほど横暴で世間知らずだった。

 

「少な!26歳でしそれしか稼げないのダサwwうちなら一週間で稼げる!ww」

聞かれたので僕の収入を答えたらそんな風にディスられた事がある。

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しかし、彼女が持っているのはお金だけだった。

彼女は孤独だった。

そんな性格だから当然友達なんているはずない。

なんなら学生時代は派手にイジメられていたらしく、高校を中退していた。

過去に付き合った男全員の事を憎んでいたし、 家庭環境も複雑だった。

 

もちろん自身の性格に大きな問題があるのは言うまでもないけど、明らかに生きて来た環境が悪すぎた。

一度はスカウトされてアイドルの道を志したものの、結局メンバーや社長と馬が合わなかったのなんのと言って辞めてしまい、行きついたのが風俗だった。

親は離婚していて、今は母親とその彼氏と暮らしているらしく、その彼氏の事が嫌いで僕によく懸痴ってきた。

 

ちょっとこの辺は情報量が多すぎて上手くまとめられそうもない。

とりあえず、彼女は孤独だったって事だ。


僕はホストクラブと言う場所をそんな彼女の居場所にしてあげられればいいなと、思っていた。

 

 

 

ーーーエピソード20へ続くーーー

  

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仲が良かった後輩と。

一緒に配信をしたり、youtubeをやったりしていたけどすぐに辞めてしまった。

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