アラサーホストになる【エピソード13 立川ホストクラブの歴史、繁栄と衰退】

 

立川ホストクラブの歴史、繁栄と衰退

 

この章では立川ホストクラブの歴史について説明しようと思う。

 

何度も言っているが、立川のホストクラブは完全に下火だった。

 

今から20年程前、立川は歌舞伎町に次いで夜の繁華街が盛り上がっていて、ホストクラブも30店舗以上あったと言われている。

 

月に1000万円以上売る人気ホストも何人か存在し100万、200万売るホストはゴロゴロ存在した。

しかし、時代の流れと共に衰退していき、僕が働いている当時は3店舗しか残っていなかった。

その中で最も古い、立川老舗のホストクラブが僕が働いていた店だ。

 

生き残ったとしてどこの店も昔のように羽振りのいい客はそうそう来ない。

どこの店もギリギリの経営でどうにか生きながらえていたにすぎない。

今の立川で200万売り上げたら、余裕でナンバー1になれる。

 

当時、ホスト界の帝王ローランドが大流行した事を皮切りに、ホスト系youtuberのホスチル、作家兼ホストの信長など、多くの有名ホストが誕生しホスト業界が盛り上がったような気がしたがそれはあくまでも歌舞伎町の話しにすぎない。

 

立川には全くもってその波は来なかったし、そもそも立川にホストがある事自体知らない人がほとんどだった。

 

初回で入れば1000円で割りもの飲み放題という、破格の値段にも関わらず初回の客なんて3日に1組来るか来ないかのレベルなんだから、そりゃ経営陣も頭を悩ませ従業員に圧をかけるわけだ。

 

実際に昔来ていた客が久しぶりにきて、「全然面白くなくなった」と不機嫌になる事もあったし、「昔はよかった」とか「昔は面白かった」とか、そんな風にぼやく客も多かった。

 

客だけでなく、古参の従業員もそんな事をたまに漏らした。

 

そうは言っても、過去の栄光を語られても仕方ない。

客が来ないのであれば、自分で見つけていくしかないのだ。

 

 

人気ホストになるにはSNSを上手く活用すべし

 

当時うちの店でSNSに力を入れている人はほとんどいなく、立川全体でみても SNSを上手く使っている人は一人もいなかった。

ぶっちゃけこの時代で大きな成果を出すにはそこしかない、歌舞伎のホストではSNSを上手く活用して人気ホストになる人もたくさんいたし、歌舞伎町ホストのSNS界隈そのものが盛り上がっていた。

 

ホストだけではなく、ホストに貢ぐホス狂い界隈でも人気アカウントが多数存在し、SNSでのマウントの取り合いが顕著だった。

 

考えて見ればホストとSNSの相性はいいし、僕がナンバー1になるにはその戦場で勝つしかないような気がした。

昼間普通に働いている僕からすれば、客にラインを返す時間も、客と会う時間もライバルに比べて少ない。

しかし、SNSであればそこまで時間のロスも無い。

SNSで人気を出して「会いたい」と言ってくれる客を増やすのが一番楽だし、ストレスも無いはずだ。

 

何よりこのご時世で勝ち上がるには、どこの世界でもSNSを上手く活用した人だと思う。

 

 

 

 

 ーーーエピソード14へ続くーーー

 

 

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飾りボトルのシンデレラとドンペリ

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アラサーホストになる【エピソード12 爆弾をするホスト】

 

ホストクラブの爆弾とは

 

ある日、あゆむちゃんがN子から裏引きをしている事が発覚した。

 

本来、客は担当のホスト以外と連絡を取る事が禁止されている。

基本的にホストクラブは永久指名制で、一度担当が決まったら指名を変更する事は出来ない。

他のホストと外で会うのも連絡をとるのも当然禁止だ。

 

なので新規で来た客と、連絡を取っていたとしても、指名が決まった時点で、その客のラインはブロックしなくてはいけない。

 

そんな事は当然ホストも、客も分かっている。

 

これを無視する事を、ホスト用語で 「爆弾」と言って、爆弾をしたホストには多額の罰金が課される。

 

そういうルールがある一方、案外暗黙の了解で、それらが許される事もある。

 

N子は元々あゆむちゃんが連れて来た客だし、何かと協力してくれた事もあり、彼女と連絡を取っている事も知っていた。

 

ただ、あゆむちゃんからしたら、N子と連絡を取る事のメリットが無い。

何か怪しいと思いながら、黙認していた。

 

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あゆむちゃんとゆか氏が、N子の服装があまりにもダサいからと言う理由で勝手に「全身コーディネートする。」と言って、服やらズボン、靴をプレゼントしてくれた事があった。

 

とにかく彼らはお節介がすぎた。

 

まあ、確かに彼女は毎日同じパーカーでみすぼらしかったし、水商売をする上で見た目に気を使う事なんて当たり前の事だから、僕も意識しては欲しかったけど、この二人の好意は極力受け取りたくない。

後々面倒くさくなる事が分かってる。

 

「いいよそんな事しないで!」

と、僕は断ったのだが、

 

「絶対服買った方がいいでしょ!」

の一点張りで、気づいたら購入してたのだ。

 

彼女も「服は自分で選びたい」と言っていたのに、完全にシカトだった。

 

そんなこんなであゆむちゃんとゆか氏が買ってきたのは、いかにも女の子っぽいフリフリした洋服ばっかだった。

 

「似合う訳ねーだろ」

と、思った。

 

いざ、着て見るとやっぱり絶望的に似合ってなくて、いつものパーカーの方が全然マシだった。

 

「別に着たく無い服は着なくていいんだからな」

と、言うとその後一度も二人が選んだ服を身に着ける事はなかった。

 

プレゼントと言っていたくせに、やはり後々金を請求された。

 

例のスカウトに送る内容証明の作成費についてもやはり請求された。

 

「来月にはスカウトから金が振り込まれるはずだから」

と、言っていて、N子もそれを信じて払っていたけど、当然金が振り込まれる事なんて無かった。

多分そもそも内容証明なんて作って無いんだと思う。

 

他にもそんな風に、何かと理由をつけてあゆむちゃんがN子に金を要求する事が増え始めた。 

 

 


 

金が絡むと面倒なあゆむちゃんだったけど、この時僕は彼と仲良くしていて、二人で温泉に行ったりサッカーに行くくらいの仲だった。

二人でいる分にはだるい事も無いし、気もあったしそこそこ楽しかった。

  

しかし流石に目を瞑ってられなくなった。

理由も理由で理不尽だし、N子が変に金を巻き上げられればその分僕の売り上げが落ちる事になる。

それは僕にとって不本意でもあるし、何より流石に彼女が可哀想だと思った。

 

喧嘩して、店にいずらくなっても困るけど抗議するしか無かった。

 

あゆむちゃんには支払いをやんわり断って、N子と連絡を取るのを辞めるように言った。

 

N子にも、お金も払わなくていいし、あゆむちゃんとはもう連絡を取らないように言って、ラインもTwitterもブロックさせた。

 

しかし、更なる裏引きが発見したのはその後だった。

 

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爆弾するホスト

 

この時、あゆむちゃんは遅刻欠働の多さ、日頃の素行の悪さが目立ち、他の従業員からもあまり信頼されていなくなっていた。

 

エースだったゆか氏も、彼に不信感を持ち始めて病んでいるようだった。

あゆむちゃんとゆか氏は、どうやら僕に内緒でN子と3人で時々会っていたらしく、まあ、言ってしまえばN子は財布みたいな感覚だったのだろう。

 

彼女も彼女で、二人に不信感を持っていたのは当たり前だから、断ればいいのにそれが出来なかったのは単純に彼女の性格だと思う。

 

そんな時、あゆむちゃんがゆか氏の目の前でN子から8万円を裏引きをした。

流石にゆか氏も度が過ぎると思ったのか、僕とあゆむちゃんの先輩であるたまきさんに相談した。

 

そもそもホストにホストの事を相談してしても基本的に筒抜けだ。

ヘルプは客から相談や、内緒話をされた時、全て担当に話さなきゃいけないと言うルールがある。 

 

僕はそんな事をいちいち代表にチクろうなんて気もなかったが、 たまきさんが代表に報告をして、爆弾という事になった。

 

更にあゆむちゃんは、うちの店を辞めて歌舞伎町に戻るつもりだったらしく、N子を客にしようとしていたみたいだ。

なのであゆむちゃんはN子に僕の悪い情報を吹き込み、彼女に不信感を抱かせようとした。

ホスト同士の潰し合いもよくあるものだ。

 

N子はメンヘラなので、僕が相手をしなければすぐ病む。

一人でいるのが嫌だし、ケータイ依存症なので、断るという事をそもそもしない。

誰かに誘われればホイホイついて行く。

 

しかし、結局金を巻き上げられて、また彼女は病んで僕に泣きついてきた。

 

何と言うか堂々巡りすぎる。

物語の登場人物が少なすぎる。

 

どう考えても、悪者はあゆむちゃんだろと言う事になり、結局彼女の中で

「信頼出来るのは隼人さんしかいない」と言う謎の理届で、僕の所に戻ってくる形になった。

 

結局あゆむちゃんは、罰金を払う事は無かったが、それから店に来る事も無く、二度と会うこともなかった。

歌舞伎町でホストをしているかどうかは知らない。 

 

 

 

 ーーーエピソード13へ続くーーー 

 

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アラサーホストになる【エピソード11 ホストクラブの痛客】

 

週5で9時から18時まで働いて、週5で19時から25時まで働く。

この頃にはそれが当たり前になっていて、体力的に結構ギリギリだった。

 

客からは、いついかなる時でもラインが2秒以内に返ってくる。

その返信の速度に本当にうんざりした。

 

もちろん客にラインを返すのもホストの仕事の一つで、ラインを返して仕事を終えたと思ったら、またすぐに新しい仕事が入ってくるのだからうんざりするのも当たり前だ。

 

 

ストーカー化するホストクラブの客

 

11月に入ってから、N子は週3くらいのペースで店に来ていた。

 

稼ぎが無くて店にこれない日は、店の前で僕が出てくるのを待っていた。

 

来た時は終電前に送り出すんだけど、わざと終電を逃して、一緒にいたいから待ってる。

と、言ってずっと僕の事を待っていた。

  

「終電逃したから待ってる。」

と言われても、酔いつぶれた体にして、ばれないよう逃げるように帰宅した。

帰宅してからも、電話とラインが何度も来て、雨の日に朝5時までコンビニの前で待っていた事もあった。


「ごめん昨日飲みすぎてつぶれてた」

流石にそのまま放置しておく訳には行かないので、次の日に返事をした。

 

「寂しくて一人で泣いてたよ」

と来た。

 

もちろん、そんな事をしといて平気なはずは無いし、嫌になった。 

しかし、それに付き合ってしまったら僕の身が持たない。

 

これだけ聞くとほぼほぼストーカーだが、あくまでも客だ。

 

やむを得ず一緒に出掛ける時もあった。

 

 

ホストクラブの痛客

 

同伴の約束をした時の話しだ。

 

「今日は一緒に行きたい所があって、青山に行きたいの。あと革靴を履いてきて。」

と言われた。

 

「青山?どうして?」

何か嫌な予感がした。

 

「サプライズしたくて、ちょっとある所を予約してしているの」

 

サプライズしたくてと言っちゃってる時点でサプライズではない。

行ったらやばい気がした。

 

「気持ちはうれしいけど、どこに行くか先に教えて欲しいな。分からないと不安だから」

そう言うと、URL が送られてきた。

 

 

 

開いて驚得した。

 

 

 

結婚式の撮影の前撮りだった。

 

 

「今ならドレスとタキシードを無料でレンタルしてるらしくて、1万円で写真が撮れるから撮りたいの!」

 

抽選で50名までのキャンペーンで、当選したとの事だ。

 

「ラッキーでしょ!」

 

からしたらアンラッキーだ。

 

「少し気が早いかもしれないけど隼人さんと撮れたら幸せ!」

 

早すぎる。

 

新型コロナウィルスの感染拡大より早い。

ウサインボルトより早い。

下手すりゃのぞみより早い。

てか、そもそも気が早いとかそういう問題では無い。


とりあえず早急にキャンセルさせなくてはと思った。

 

「気持ちは嬉しいけど、流石にこれは違うんじゃないかな?今からでもキャンセル出来る?」

 

何も言い訳が思いつかなかったからシンプルに言った。

 

「分かった」

浮かれてたN子は、一気に意気消沈した。

 

結局その日は僕のおごりで、庄屋に行った。

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もう少しエピソードを紹介する。

 

twitterのアカウントを作ったからフォローして」

と言われた事がある。

 

「怖いなー」

と、思いながらフォローしてツイートを見ると、そこには僕に対する想いだけが呟かれていた。

 

「今日は一緒にいれて嬉しかった君と出会えて私は幸せだよ」

「優しくて私の事を一番に考えてくれる君が大好き」

「一生懸命頑張ってる君をずっと応援する」

「辛い事もたくさんあるけど君の為なら頑張れる」

 

見たいな事が永遠と呟かれていた。

普通に怖かった。

寒気がして、全部読む事が出来なかった。

 

もう一つ驚いた事が、僕以外にも数人フォロワーがいた事だ。

 

「彼氏さんとラブラブなんだねー!応援してるよー!」

他のフォロワーからコメントが来ていて、気持ち悪かった。

 

こんな物を見せられてどんな反応をすればいいのだろうか。

 

自信のtwitterアカウントで絡む訳にはもちろん行かない。

言ってしまえば営業妨害にもなりかねない。

定期的にタイムラインに流れてくるそのつぶやきを僕は無視し続けた。

 

 

枕営業が出来ない

 

初回の日以降、2回だけホテルに泊まった事もあった。

終電逃したからと言われ、流石に毎回無視をするのに心が痛んだ結果だ。

 

SEXするのは絶対嫌だから、彼女が寝るまでベッドに入らず、椅子に座ってDVDを見続けた。

 

そんな時は長期戦だ。

 

「ねむーい。まだ寝ないの?」

 

「先に寝ていいよ。オレ眠くないから」

 

彼女は僕が来るのを待ってる。

 

ロッチの単独ライブのDVDが終わるのを待ってる。

 

 

 

終わってしまった。

 

 

「終わったー?」

 

「うん。終わったけど面白かったからもう一回見るわ!」

 

「嘘でしょ?」

 

本当は二回も見たいはずがない。

 

ようやく寝たかと思って、テレビを消そうとすると

 

「ねむーい!!」

と言ってガバっと、起き上がった。

 

「眠いなら寝ろよ!!」

思わずキレてしまった。

 

「ゾンビかよ!」

と思った。

 

結局ロッチの単独ライブを3回見た。

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 ーーーエピソード12へ続くーーー 

 

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立川駅前でキャッチをしていた時

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アラサーホストになる【エピソード10 ホストクラブの給料体制のリアル】

 

ホストクラブの給料体制のリアル

 

エピソード3でも軽く触れたけど、ここでは改めてホストクラブの給料体制について詳しく説明していきたいと思う。

 

うちの店では月の売り上げが小計50万円を超すと、給料が歩合制になる。

 

当時僕はNo.6だったけど、No.6と言えども小計50万にはほど遠かった。

まあ、立川の衰退しきったホストクラブの話しだ。

もちろん歌舞伎町の有名店で、小計50万円なんかではNo.になんか入れやしない。

 

ちなみに「小計」と言うと一般的には商品本体の値段であって、金額から消費税を抜いた額と言う考えなんだけど、ホストクラブにおいての小計は少しややこしい。

 

まずホストクラブでかかるのは消費税では無く、割合も一般的な10%では無い。

キャバクラや、ガールズバーなどの水商売でも同じなんだけど、消費税では無く「TAX」が料金に加算される。

消費税を英語にするとTAXだと勘違いしている人も多いんだけど、消費税の英訳がTAXでは無い。

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ホストクラブでかかる【TAX】とは

 

TAXとは言わば「サービス税」の事で、サービスにかかった金額になる。

海外のホテルや、有名なホテルだとTAXがかかる事がある。

明確な基準がある訳では無いので、その辺は店が決定した割合になる。

店によって全然違うんだけど、当時うちの店では、料金の32%がTAXとして加算された。

指名料金が2000円で、セット料金が8000円だったから、何も注文しなかった場合、そこにTAXが加算され、合計の金額が13200円と言う事になる。

10万円のシャンパンを入れた場合、132000円になる訳だから、10万円では無いと思ってもらった方がいい。

 

うちの場合、時間はフリータイムで、何時間いようと同じだったけど、店によってはセット料金が1時間ごとにかかる場合もあるから注意が必要だ。

 

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ホストでかかる金額、ホストの売り上げ【小計】とは

 

ホストの売り上げの小計とは「総売」から、TAXと、指名料金を抜いた金額だ。

総売とは、客が使ってくれた全ての金額だ。

つまり小計とは注文してもらった酒や、フードの本体の料金の事になる。

 

例えば、10万円のシャンパンを1本入れてもらった場合、客が支払う金額は

セット料金+指名料金+シャンパン代×1.32になるから

(8000+2000+100000)×1.32=145,200

で、14万5千2百円と言う事になる。

 

ホストの売り上げになるのは、小計だけなので、シャンパンの10万円。

そして、セット料金のうち3000円が小計に入るので

ここでホストは10万3千円を売り上げた事になる。

 

客が来ても、何も頼まなければ売り上げは3000円にしかならない訳だ。

って言う事もあって、小計50万円の歩合のラインに乗せるのはかなり難しい。

 

 

ホストの売り上げと給料を詳しく

 

小計が50万円の歩合のラインに乗せれば、総売りの半分が給料になる。

ただ、ここでの総売はセット料金と、指名料を含まないから、単純に小計に1.32をかけた数÷2が給料と言う事になる。

 

売り上げが小計50万円だったら

50×1.32÷2=33

33万円が基本の給料だ。

 

小計が100万円だったら、単純に倍で66万円。

 

それに加え、指名バック、場内バック、同伴バックがプラスされる。

 

しかし、エピソード3でも触れたようにそこから諸々の金額が引かれる。

 

まず給料からは毎月10%引かれる。

このシステムはよく分からないけど、水商売の世界では当たり前のようだ。

社員旅行の積み立てで毎月8000円引かれる。

毎日やるヘアメイク代も実費で給料から引かれる。

それに加え、イベントの日や、月に一回の強制指名日の日、この日に客を呼べなければ罰金がある。

遅刻や欠勤は罰金。

イベントでかかる装飾代の一部もホストの給料から引かれる。

更に売掛が回収出来なければ、それも給料から引かれる。

 

売掛に関してはエピソード3で触れているから、気になる人は確認してくれればいいと思う。

  

税金なんてもちろん引かれて無いから、自分で保険に加入するとして

指名、場内、同伴の本数によって変わるけど、小計50万円を売ってそれら諸々の金額を差し引いたら、それで大体大卒3年目くらいの給料だと思う。

 

それまでは、小計10万円を売って、更に5万円を売り上げる毎にバイトの場合時給が50円ずつ上がっていく。

基本時給が900円だったから、小計10万円だったら時給が1000円、15万円だったら1050円になる。

レギュラーの場合日当が6000円スタートだから、そこから少しずつ上がっていく。

 

それとは別に

客を1人呼ぶ毎に入る指名バックは2000円。

同伴(客と一緒に店に来る)は2000円

場内(ヘルプ指名)バックは1000円。

 

さっきも説明したように、この3つは別途でもらえる。

 

僕が4ヶ月目でNo.6に入った時の売り上げは小計22万円で、総売32万円くらいだったんだけど、給料を全部引っくるめて、時給に換算するとコンビニの深夜バイトくらいだったかな。

 

レギュラーの場合、売り上げに応じて出勤時間や、帰宅時間も変わってくる。

 

小計が50万円を越せば、出勤は20時までだし、営業後の掃除などもやる必要は無いので実働1日4時間の勤務でおよそ30万円くらい稼げる事になる。

 

細かい給料システムはレギュラーの方がやはり優遇されているが、歩合に乗せてしまえばレギュラーもバイトも関係ない。

バイトの場合出勤が1日でも小計が50万円を越せば、30万円もらえるって事だ。

この辺のシステムは恐らくどこのホストクラブでも一緒だと思う。

 

これだけ聞くとかなり夢があるけど、何度も言っているように、立川で小計50万円を売るのはめちゃめちゃキツイ。

 

ホストだけで生計を立てるには小計50万円が目安になってくるから中々大変だって事だ。

 

 

 

 ーーーエピソード11へ続くーーー 

 

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確か初めてシャンパンを入れてもらった時

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アラサーホストになる【エピソード9 初ナンバー入り】

 

初ナンバー入り

 

それからと言う物、N子は毎日働いた。

途中、稼げる店に移ったりしながら毎日働いて、毎日店に来てくれた。

 

「私が隼人さんの事をNo.1にする!」

と、よく言っていてくれたから、その時にはそれが彼女にとっての生き甲斐だったんだと思う。

 

「そんなに無理しなくてもいいよ」

 と言ったら

 

「隼人さんに会わなきゃメンタルがやばくて」

 と、言った。

 

申し訳ないが、一種の麻薬的依存だ。

 

自分が誰かにとって、そんな存在になり得るなんて思いもしなかった。

しかし、エピソード6でも触れたけど、ホストたるもの依存させるが勝ち見たいな側面があるのも事実だ。

 

こちらから営業をかける事はほとんど無かった。

 

ごはんも一日おにぎり1個で我慢して、家賃と携帯代を除いた残りの金、全てをホストにつぎ込んでいたと思う。

 

その頃には家も決まっていて、都内の方のシェアハウスに住み始めた。

立川からだと、終電が11:40分に来る。

終電を理由に家に帰す事が出来るから助かった。

 

それでも定期的にわざと終電を逃して、一緒にいたいとか、お泊りしたいとか甘えてきたけど、それはほとんど交わした。

 

 


 

うちの店では売り上げ上位6名までが、ナンバー入りとしてパネルに貼り出される。  

需要が少ない立川で客を何十人も抱えているホストはいない。

 

客が10人いて一人が月に5万円使ってくれるより、客が一人で月に100万円使ってくれた方が当然いい。

それだけでホストの生活は成り立ってしまうし、うちの店ならナンバー3以内を狙える。

結局は少ない人数を囲って、どれだけ売り上げを上げられるかが鍵になる。

 

そんなこんなで、当時20名ほどいたキャストの中で僕も、入店4ヶ月目にしてナンバー載る事が出来た。

 

ギリギリのNo.6だけど、僕が入店してからバイトでナンバー入りをしたのは僕だけだ。

もちろんほぼほぼ、それもN子のおかげだった。

 

 

 

 

 

 ーーーエピソード10へ続くーーー 

 

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No.のパネル

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アラサーホストになる【エピソード8 恋愛依存症】

 

エピソード8【恋愛依存症

 

そんなこんなで、N子の中で彼氏だったはずのスカウトはいつの間にか悪者になっていた。

 

それにしても、ここでの彼女の切り替えの早さにはビビった。

 

「あの人のせいで私の人生めちゃくちゃにされた。」と、ディスっていた。

 

結局それは全部周りの意見だ。

直接対峙した訳でも無いのに、よくもまあ、ここまで手の平を返せるよなと思った。

  

 

「絶対仕返しする。」

あゆむちゃんが余計な入れ知恵をしたせいで、そんな風に復讐に燃えている始末だった。

 

僕的には「復讐」と言う行動がそもそもナンセンスすぎると思うし、そう言う事をしようとする人が嫌いだ。

 

大概の事は自分の責任だ。

誰かに甘んじるからそうなる。

  

余計傷を広げるだけだし、時間の無駄だし、本当に意味が分からない。

限られた人生の少ない時間を、そんな事に費やそうとする人が一定数いるけど、本当にバカだと思う。 

 

余計な愚痴を吐いてしまったけど、話しを戻す。

 

あゆむちゃんの入れ知恵えとしては、スカウトに、内容証明を送って、家出してからかかった宿泊代、交通費、それに加えて慰謝料を請求しようと言う事だ。

 

内容証明の書類を作成してスカウトの家に送るから、後は任せて」

と、あゆむちゃんが言っていた。

 

彼女はそれをまるっきり間に受けて、金を取り返す事が出来ると信じ切っていた。

何なら、その金が返ってくるのを前提に行動していたくらいだ。

 

「バカじゃ無いの」と思った。

そんな事出来るはず無いし、仮に出来たとしてもシンプルに面倒臭い。

そんな事に時間を割こうと言う考えが稚拙すぎる。

終わった事をグズグズ引きずってみっともない。

 

そのくせに自分では何もしない。

 

誰かが出来ると言うのなら出来ると思うのだろう。

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そんな事よりも彼女は職探し、家探しを早急に済ませないといけない。

それまで、彼女は毎日店に来て、営業後はネカフェで過ごしていた。

 

こちらから一切営業はかけなかったけど、孤独に耐えられなかったのだろう。

 

「ようやく自分の居場所を見つけた」

そんな感情だったのかも分からない。

 

店からは「客を呼べ」と常にプレッシャーをかけられるし

僕もホストとして、「行きたい」と言ってるのをわざわざ断る事はしなかった。

  

「一緒にいたい」

「寂しい」

 

営業後も、常にそんな事を言われた。

 

今、そんな事より優先する事があるとかは、どうでもいいのだろう。

人の事が好きになると他の事が一切見えなくなる。

恋愛依存の気質は明らかだった。

 

普通に恐怖を覚えるレベルだった。

 

 


 

「キャバクラとガールズバーの面接決まったから一緒に来て欲しい。」

そう連絡が来た。

 

当然、何で俺が行かなきゃいけないんだよと思ったけど「一人じゃどうしても不安で」と言われ、同行する事になった。

 

「キャバクラもガールズバーもこの顔じゃ無理だろ」

と、不審にも思った。

 

どうやら東京に出てきて水商売をやるのが元々の目標でもあったらしい。

勝手にスカウトの事を悪者に仕立て上げていたけど、元々そのつもりだったらしい。

 

 


  

しかし、まあ、当たり前のように落ちた。

 

「そりゃそうだろ」

と、思った。

 

 

それから一週間くらい、時間を作って彼女の面接に同行する日が続いた。

しかし、キャバクラ、ガールズバー、何店舗も面接を受けた結果、全部落ちた。

 

「仕方ない仕方ない!次がんばろ!」

表面上そう励ましていたもの、ただでさえ少ない休みの中、最初から分かり切ってる茶番劇に付き合わされてイライラが募った。

 

 

 

 


 

キャバクラ、ガールズバーは無理だと言う事が分かったのか、次は風俗の面接を受け始めた。

 

 

 

 

しかし、風俗の面接も立て続けに落ちた。

 

結局「N子ちゃんはここしかない」と、ゆか氏が見つけて来て、決まったのは池袋にある「レベルの低さ日本ー!」を謳う低級店だった。

 

ホームページを見たらひどかった。

 

彼女はこの現実をどう思っているのだろうか。

 

 

 

 

「とりあえずは、仕事決まってよかったね」

 

 

「うーん」

 

 

喜んでいるようには見えないけど、ひとまず仕事が決まった事には安心しているようだった。

 

 

現実は残酷だ。

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 ーーーエピソード9へ続くーーー 

  

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いつかの営業終わり

 

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アラサーホストになる【エピソード7 ホストVS悪徳スカウト】

 

ホストVS悪徳スカウト

 

この日は、例の客(ここからはN子と呼ぶ)とあゆむちゃんと、あゆむちゃんの客と居酒屋に来ていた。

とりあえず僕は帰りたかったので、早急に解散になる事を祈ったが、メンバーがメンバーだからそうは行かない。

そもそも、高い金を払って店に来てくれているお客さんと一緒だ。

 

基本的には、1秒でも長くいようと粘られる。

だから、店外で会いたくない。

 

メインテーマは家出してきたN子の今後についてだ。

 

どうやら、連絡が取れなくなった彼氏から今朝、ようやくラインが来たらしい。

 

彼女の話しによると、彼氏は出張で海外に行っていて、台風の影響で帰ってこれなくなったらしい。

その際にスマホを無くして、なんやかんやで連絡が出来なかったとの事。

 

先ほど羽田に到着して、明日には東京に戻ってくるとの事。

 

「どうするの?」

そうN子に聞くと、色々不審な点もあるけど取り敢えずは彼氏の所に行きたいと言うのが、彼女の意見だった。

 

しかしあれだ。

羽田は国際便だ。

海外に行く場合は基本的に成田だ。

 

嘘が下手くそすぎる。

 

彼女の中では明日から、彼氏に仕事を紹介してもらって、同棲が始まると信じ込んでいる。

 

からしたら、Twitterで仲良くなって、今まで一度も会った事が無い人と恋人になって、仕事を紹介してもらって、上京していきなり一緒に住み始める。

 

こんな上手い話しがあるはずないと思った。

そもそも一度も会った事が無い人と、いきなり一緒に住むと言う考えの時点で神経がイカれすぎだ。

本当だとしたら彼氏も大分イカれてる。

普通に怖いと思った。

 

「仕事を紹介する」

と言う、点がやはり引っかかった。

 

聞くと、彼氏の紹介なら割のいい仕事がたくさんあって、今探してもらっているからそこは心配しなくてもいいとの事。

 

いや、むしろ一番心配しなくちゃいけないのはそこだ。

 

仕事くらい自分で探せ

「仕事を紹介する」ほど怪しい言葉は無い。

 

しかしこんなにも簡単に、口車に乗せられる人が本当にいるんだな。

と、驚いた。

 

「牧場で牛か何かと暮らしてたの?」

思わずそんな、皮肉めいたツッコミを入れたくなったが、グッとこらえた。

 

しかし、まあ僕には関係無いし、何より早く帰りたかったし、興味も無くなっていた。

まだ100%彼氏が悪者だと断言する事は出来ないし、結局は第三者がとやかく言う事じゃ無い。

僕達の忠告を踏まえた上で、彼氏に会いにいけばいいと思った。

 

そうでなきゃ彼女の想いも報われないだろうし。

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そんなこんなで、僕的には、じゃあ気をつけて行って来なよー。

的な感じで話しを終わらせて、帰りたかったのだが、あゆむちゃんと、その客のゆか氏はそうは行かない。

 

N子に根掘り葉掘り、容赦なく質問を浴びせている。

 

そこで、彼氏の写真を見せてもらう事になった。

背が高くて、髪を立てていて、意外にも好青年のイメージだった。

 

「いい人そうだし大丈夫なんじゃ無い」

適当に推測した。

 

しかしイケメンとは言えないけど、普通にモテそうな感じだ。

確実に言える事は、彼女と釣り合うような見た目ではない。

 

行きついた結論としては、最初に思った通り彼氏は水商売のスカウトだと言う事だ。

 

ラインを見せてもらって、スリーサイズとバストのカップ数を教えてと言う一文が決定打となった。

 

多分、紹介される仕事は風俗で、店を紹介したスカウトには、女の子が辞めない限り永続的にスカウトバックが入ると言う仕組みになっている。

 

当然、同棲なんて出来ない。

 

まあ、僕はそれを確信した上でも、彼女が会いたいと言っているなら行くべきだと思った。

基本的に他人の行動を阻止する。

と言う考えは僕には無い。

 

あゆむちゃんから、外で2人で話そうとラインが来たので、席を立った。

 

 


 

「隼人あの子は絶対金になる!ここで逃したら絶対ダメだ!」

 

分かってはいたけど、僕達の狙いとしては、彼女がスカウトの所に行くのを阻止して、これからもホストに通わせる事だ。

 

しかし、それだと結局こっちが騙しているみたいで気が引けた。

そこまでしなきゃ行けないのかと思った。

入店3ヶ月目にして、早くもホストと言う仕事の真っ黒い部分を再度リアルに痛感させられた。

 

 

 


 

「絶対編されてるよ」

「行ったら終わりだよ」

 と、説得するあゆむちゃんとゆか氏に対して

 

「そうかもしれないけど、まだ彼氏の事信じたい。」

と、淡い恋心をチラつかせた。

 

(一度も会った事ねーだろ!)

と、心の中で僕はつっこんだ。

 

色々段階をすっ飛ばしすぎだ。

 

何と言うかこの子の脳は直流回路のようにシンプルだ。

 

でも、そもそもN子がうちに通うようになったって、担当ホストの僕の売り上げが上がるだけで、僕の利益にしかならないのに、何故ここまで2人は動いてくれるのか疑問だった。

感謝しなきゃいけないな。と思いながら、それもプレッシャーに感じて、面倒臭い気持ちが圧勝していた。

 

そんなこんなで、僕は睡魔も限界に来ていて、超適当に相槌を打っているだけだった。

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スカウトから 「電話出来ないか?」とラインが来たので、電話をする事にした。

 

その時、時刻は深夜3時くらいだったと思う。

残念な事に、朝5時まで営業の居酒屋だったので閉店まで粘るしかないと、覚悟を決めた。

 

化けの皮はがしてやる」

あゆむちゃんが腕まくりした。

 

 


 

スピーカーにして、全員が聞こえるようにした。

思ったより物腰柔らかで、優しい声だった。

 

最初は、あゆむちゃんとゆか氏が、あれこれ聞くようにカンペでN子に指示を出していたが、 途中からあゆむちゃんが割り込んだ。

 

「ちょっといいですか。N子ちゃんの友達なんですけど、あなたスカウトですよね?N子ちゃんの事騙してますよね?」

 

スカウトもまさかの展開だったのか、口ごもった。

 

これで諦めるかと思いきや、 向こうも流石プロだ。

 

わざわざ愛知から、東京まで引っ張り出した獲物をそう易々と逃す訳に行かないのだろう。

 

ちゃんと正論っぽい事で言い返して来た。

 

しかし、そんなの最初の内だ。

 

「てめーN子ちゃんの事騙してんじゃねえぞ!つかいくつだよ!俺年上なんだけど?」

あゆむちゃんがヒートアップしてきた。

 

今、年齢はどうでもいいと思う。

 

「つか、立川来いよ直接話しあったほうがいいべ?」

 

 

 

 

「ぶっ殺すぞ!」

 

 

最終的にはそう叫んでケラケラ笑いだした。

 

周りの人が不審そうに見てきたので、ゆか氏が「まあまあ」とあゆむちゃんの事をなだめてた。

 

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僕は眠たかった。

 

今、彼女の周りにいるのは申し訳ないが、僕も含めて全貝悪人だ。

純粋な善意なんて一切ない。

 

しかし、まあ、スカウトに編されてノコノコついて行くよりは今守ってあげた方がマシかなと思った。

 

当然話しに終着点はなく、「こいつダメだ。 話しになんね。」 と言う、 話しになんない一言で、 終わりになった。

 

 

 

あとは隼人次第だぞと言う空気が流れ始めた。

 

早く、帰りたかった。

 

 

 

「N子ちゃん。 もう彼氏の事はあきらめな。 代わりにオレが君の事サポートするから。オレと一緒に頑張ろう」

 

 

「いいの?これ以上迷惑かけられないよ」

 

 

初めて彼女が迷惑と言う、言葉を口にした。

 

 

 

「大丈夫オレが側にいるから」

 

 

「ありがとう。 私隼人さんとなら頑張れる気がする」

 

 

 

どれだけ脳の作りが単純なのだろうか?

まるで直流回路のようだ。

 

 

ーーーエピソード8へ続くーーー 

  

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10月のハロウィンイベントの時の写真

魔女の宅急便のキキだが、「和田アキ子」と言われてショックだった。

隣はあゆむちゃん

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アラサーホストになる【エピソード6 家出少女】

 

家出少女   

 

その後、アフターでホテルに行って、すぐに眠った。 

 


 

当然家出してきた彼女に、行く当てはない。

しかも台風直撃で、記録的な暴風雨だった。

外に出たら立ってるのも辛いレベルで、ファミレスもドンキすら閉まっていた。

 

何故こんな日に僕は、強烈な雨風に吹かれながら、この子と街を彷徨わなきゃ行けないのだろうと思って猛烈に帰りたかったのを今でも覚えてる。

  

「1人になるのが怖い」と言われたが

流石に行く当てがないので、彼女をネカフェまで送り届けて帰った。

 

後々あゆむちゃんにその事を報告したら「一緒にいてやれよ!」と怒られた。

 

僕にはもう関係無いし、面倒を見るのも嫌だったし、なんやかんや後は自分でどうにかするものだと思っていた。

 

しかし、「明日もあの子来るでしょ?」

とあゆむちゃんに言われた。

 

家出して来て、住む場所も仕事も無く、放り出されている人にホストに通う余裕があるはずない。

当たり前に、この状況でもっと優先するべき事がある。

 

普通に貧乏そうだし、心配だったので、所持金も聞いていた。

残金は5万円で、来週前の職場の工場の給料が15万くらい入ると言っていたので、とりあえずはなんとか生きていけるんだなと思ったくらいだ。

 

仮に自分が同じ状況だとしたら、今ホストに行くはずが無い。

 

だから、てっきりそれきりになる物だと思っていた。

 

しかし、それは一般的な考えで

ベテランホストのあゆむちゃん的考えからしてみれば全然違ったのかもしれない。

 

「明日もお店においでよ」

これは非常識なラインだな。

と、重々承知した上で送った。

 

当然

「この状況で行ける訳ないじゃん」

的なラインが返ってくる物だと思っていたが

 

当たり前のように

 

「行く」

と返って来た

 

自分がおかしいのかな?

と思った。

 

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ホストにハマる人の心の闇

 

彼女は聞けば、小学校、中学校、いじめられていて、不登校だったらしい。

 

「そりゃそうだよな」と思った。

 

その後の人生の事を聞いても、騙されたとか、居場所が無いとか、不平不満ばかりだった。

 

心に何かしらの傷を抱えた人間ほど、信じられる人を見つけた時、強烈に依存する。

 

いわゆるホス狂いの心境も大体そんな所だと思う。

 

もちろん、その間には「金」が存在し、「嘘」で塗り固められた上辺の世界だ。

言ってしまえば、ホストの目的は売り上げを上げる事だけだから、そこを甘い言葉でどう上手く「騙す」かでしか無いし、それがホストの仕事だ。

 

もちろん正常な人もいるが、そう言う人はある程度通ったら飽きるか、どこかのタイミングで夢から覚めるか、ストレス発散だと割り切って遊びに来てるか、単純に金を持て余してるかのどれかだと思う。

 

ホストからして見れば、そんな風に割り切った考えで店に来てくれる客の方がもちろん楽だが、そう言う人は気分で来るので当てにならない。

 

依存してしまう人で正常な人ははっきり言ってほとんどいない。

しかし、依存してくれる人ほど売り上げを支えるのが事実だ。

  

 

 ーーーエピソード7へ続くーーー

 

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先輩のゆうせいさんとの写真。

この人も中々面白い人だったので、どこかのタイミングで触れていきたいと思う。

この頃僕は「ぶら下がりピアス」さえ付けとけばなんと無くそれっぽいだろ。

と、言う安易な考えで、毎回ぶら下がりピアスを付けてたけど、今見ると違和感しか無い。

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アラサーホストになる【エピソード5 ホストクラブのエースって】

  

エース

 

客の中で一番お金を使ってくれる子をエースと言う。

これもホスト用語なので、ここで触れておく。

 

ホストの売り上げを安定して支えてくれるエースの多くが風俗嬢だ。

 

たくさん細い客を抱えているより、1人大金を使ってくれる太客がいた方が全然強い。

言ってしまえば、毎月100万円使ってくれる客が1人いれば、それだけでホストの生活は成立してしまうし、うちの店でならナンバー1.2を狙える。

 

怖い話しだが、売り上げを上げる為に、昼間の仕事の客を風俗に転職させて、金を稼がせるなんて事もザラにある。

 

人店して3か月経った10月

僕にもエースが出来た。

 

先輩のホストで一番仲が良かった、あゆむちゃんがツイキャスで引っ張て来た子だった。

あゆむちゃんは僕が入る1ヶ月くらい前に入店した先輩で、ちょいちょいツイキャスから客を連れてくる。

 

うちに来る前は歌舞伎で5年ホストをしていたらしい。

何がきっかけかは知らないが歌舞伎をドロップアウトして、立川にやってきたみたいだ。

色白で背が高くて、可愛い顔をしてる。年齢は30歳だけど、全く見えない。

未成年でも通用しそうな感じがする。

 

そしてこのあゆむちゃんは中々クズだ。

 

 

ホストはクズが多い

 

自分にエースが出来て、ナンバー入りした経過は後で説明するとして

クズすぎるあゆむちゃんの性格をここで説明しておく。

 

まずあゆむちゃんはレギュラーなのに、遅刻欠勤が多すぎる。

 

ナンバーにも入っていたし、ホストとしての売り上げもそこそこあったけど、結局、罰金や売り掛けが多すぎて給料がマイナスになっていた。

 

どうやって生活していたかと言うと、一人の客から裏引きして生活をしていた。

会う度に、何かと理由をつけて諭吉を巻き上げていた。

いわゆるママ活みたいなものだ。

 

まあ、はっきりいってホストはクズが多い。

金の無い環境がそうさせるのか、元からクズなのかは知らないけど、客から裏引きしているホストなんてザラにいる。

 

しかし、店に金を入れて売り上げにするか、直接金をもらうかの違いで、少し冷静に考えると大差も無い気がする。

結局の所、客は担当ホストの事が好きで会いたいだけのパターンが多いので、店で会って金を使おうが、外で会って金を使おうがそんなに変わらないのかもしれない。

この辺はどうしてもグレーゾーンの仕事をしていると脳がバグってくる。

 

しかし、あゆむちゃんの何がクズいかって、 客から幾ら裏引きしようと、その金を秒でパチスロに溶かす事だった。

 

「さっきまで4万あったのに」

と、そのような事をよく言っていた。

 

ギャンブル好きなホストもめちゃめちゃ多い。

金が無いくせにギャンブルをやる。

 

やっぱり根っからクズなのかもしれない。

 

 

一旦話を戻す。

 

そんなクズのあゆむちゃんがツイキャスで連れてきた客が、僕の最初のエースになった。 

 

出会いが結構衝撃的だったので書いておこうと思う。

 

 


  

第一印象。

 

ひどいなー。

と思った。

化粧もしてないし、 ウザったいくらいに重たい髪はボサボサで清潔感が無い。

 

おしゃれにも一切気を使っている様子はないし、体系はずんぐりむっくりで、まあヲタクと言うか、腐女子感がすごい。

 

なんと言うか、妖怪ウォッチに出てくる妖怪みたいだなと思った。

とてもお金を持ってそうな感じはない。

 

あゆむちゃんが連れてきた客だし、あゆむちゃんが送りになるだろうと思いながらも席についた。

ホストは初めてらしく緊張している様子だ。

向こうから喋る感じでもなさそうだったので最初はこちらが喋り倒した。

 

ある程度、緊張がほぐれたかなって言うタイミングで色々質問をしてみた。

 

 


 

まずびっくりしたのが彼女は、今朝愛知から東京に家出をしてきたと言う事。

 

家出の理由は東京の彼氏と同棲を始めるからとの事。

 

彼氏と一緒になる為に親の反対を押し切って、家出をしたその日に

何故ホストクラブに来ている!?

 

気にならずにはいられない。

 

話を要約すると

 

上京初日の今日、同棲を開始するはずの彼氏と連絡が取れなくなったらしい。

そんなこんなで勢いで上京したもの、行く当ても無く途方にくれている事をツイートしたら、あゆむちゃんから「店に来れば」 とリプが来たらしく、今に至るらしい。

 

聞いても大丈夫な雰囲気だと判断したので深掘りしてく。

 

「彼氏とはどこで知り合ったの?」

 

Twitter

 

別にここはそんな不思議な所ではない。

 

「遠距離だけど、今まで何回くらい会ったの?」

 

「まだ会ったことはない。」

 

 

 

 

 

!?

 

 

 

 

 

「会ったことないの!?」

 

 

思わず声が大きくなってしまった。 

 

 

(それは彼氏なのか!?)

 

 

何かと疑問に思ったけど、これ以上つっこむ事ではない。

お客様に不快な思いをさせてはいけない。


新規の客にはホストが入れ替わりで着く事になってる。

名前を呼ばれたから席を抜けた。

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出勤してるホストが一巡してから、あゆむちゃんに呼ばれた。

 

「隼人あの子いる?」

 

「いる?」

 

「隼人がいるなら推しとくよ。」

 

「あゆむちゃんはいいんですか?」

 

「うん。オレ他の客来てるし、アフターもあるから。その変わり指名もらったら、朝まで一緒にいてあげてね。あの子行く場所ないから」

 

 

 

 

 

 

「マジか··」

 

 

 

 

 ーーーエピソード6へ続くーーー

 

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徐々にホストっぽくなって来たと言うか、単純に自撮りが上手くなって来ただけ。

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アラサーホストになる【エピソード4 売掛を飛ばれた】

 

初指名を呼んでから一週間後には、初回で来た客から指名を引く事も出来た。

 

初めて初回から指名をもらったお客様は、なかなか強烈だった。

 

 


 

初回で来たその人は挙動不審な感じのおばちゃんだった。

 

恐らく30 代後半から40代前半くらいで、髪の毛を派手な色に染めているが、カラーリングのせいで痛んでいるのか、頭皮がむき出しになっていて、無理な若作りが痛々しかった。

腕には複数タトゥーが入っている。

 

声は酒焼けなのか潰れきっていて、聞き取るのが難しいレベルだ。

 

こんな普段関わる事の無い人であろうと、褒めてお酒を飲ませて、楽しませるのが僕らの仕事だ。

 

ある程度売り上げがあるのであれば、お金の無さそうな人は相手にしないだろうけど、初回の卓につくのが数回目だった僕からしたら、とりにいかないはずがない。

 

 

何かと不満が多いみたいで、初対面の僕にやたらと愚痴を言ってきた。

 

自分が面白いと思う事を言っても、相手が面白いとは限らない。

 

あくまでも会話のペースはお客様にある。

 

愚痴を聞く場合なんて特にそうだ、こちらから話の腰を折ってはいけない。

 

そんなこんなで、本当の所全く興味もクソもない愚痴を、真剣に聞いたふりをしたからか印象が良かった。

 

趣味を聞いたら意外にも「読書」と言ったので、「今度おすすめの本貸すよ!」と言って連絡先も交換した。

 

何かと理由をつけて会う約束をとりつける。

 

そのおかげで送り指名をもらう事が出来た。

 

新規のお客様には連絡先を聞くのが基本だが、教えてくれない場合も全然ある。

教えてくれた場合でも連絡が続かないのが大半だ。

週に数組しか来ない新規の中で、気に入られる事、その後連絡をとり続ける事。

 

そして指名をもらう事。

 

そもそもがチャンスが少ない立川の街で、指名を勝ち取るのは本当に雲を掴むような話だ。

 

なので、出会い系で手当たり次第にメッセージを送くったり、キャッチに出て声をかけまくったりと分母を広げるしかない。

 

人気ホストになるまでの道のりは果てしなく険しい。

 

結局、その客にはファミレスを奢って本を貸した。

 

仕事を聞いたら「今は無職」 と言っていたが、一つでも多く指名を増やしたかった。

 

これは単なるプライドだ。

 

「読み終わったら返しにきてよ」 と言ったら、次の日店に来た。

 

 


 

初回で来た時は売って変わって、酔っぱらって、ベタベタしてきた。

 

営業が終わって、駅まで送って行く運びとなったが、なかなか帰ってくれない。

 

「終電間に合わないよ」

と、どうにか帰そうとしても全然帰ってくれない。

 

結局、だらだらして終電を逃した。

 

「ごめんね、今日は付き合えないよ、だからタクシーで帰りな。」

と言うと

 

「お金全部使っちゃった。タクシー代無いから帰れない」

 

と言って、路上に座り込んだ。

 

仕方ないからタクシー代を渡して帰らせた。

 

今までの人生で番払いたくない金だった。

 

それから毎日「会いたい」とか「寂しい」とか連絡が来た。

 

「おれも会いたいよ。待ってるね」

といって営業をかける

 

「お金無いからいけない」

と言われた。

 

 


 

 

「かけでもいいから入れて」

 

上からは常に圧をかけられる。

 

予定を作れ、客を呼べ、呼んだら呼んだで単価を上げろと。

 

とにかく結果が出せない者は認められない。

入りたての時は歓迎こそしてくれたものの、ホストクラブと言うのはそういう所だ。

これは致し方ない。

 

「お金は払える時でいいよー」

と言って店に呼んだ。

 

結局、その客はお金が無いのに、バカスカ飲んで、ボトルを空けて会計は4万を超えた。

 

来週には返すからと何回も言っていたし、大丈夫だろと思い、売り掛けを承知した。

 

その日もどうにか家に帰した。

 

 

 

 

 


 

それからは、ひどかった。

 

「お金がない」

「お腹減った。ご飯が買えない」

「タバコ買えないから買ってきて」

 

毎日そんなラインが来た。

まるで乞食だ。

無視をするとキレる。

 
「なんで無視するの?」

「私の事好きなら助けてよ」

 

当然そんなのに付き合ってる時間は無い。

とりあえず売り掛けだけ回収して切ろうと思った。

 

しかし、1週間くらいしてパタリと連絡が取れなくなった。

 

ラインのアイコンが他のホストの顔に変わっていて、ブロックされたようだ。

お金が無いといいながらも、他店に初回巡りは行っていたようだ。

 

ここで初回巡りと言う、ホスト用語についても触れておく。

 

 

初回巡りとは

 

以前の記事でも記述したように、ホストクラブは指名する担当ホストが決まってから料金が高くなる。

 

初めて行く店では、担当を決めずに初回料金で入る事が出来る。

初回で来た客には、ホストが1人ずつついて順番に接客する。

そこでお気に入りのホストを見つけてもらって、次回以降指名客として来てもらうのがもちろん狙いだ。

 

初回はどこのホストクラブも千円、二千円が相場だからお金はかからない。

 

初回巡りとは、指名せずに初回だけであちこち店を回る事だ。

初回荒らしと言って、指名せずに初回だけと割り切って楽しみに行く客も多くいる。

 

むしろ金が無くても初回なら、安く飲めるという考えの人もいる。

 

 

売掛を飛ばれた

 

話しを戻す。

 

結局、その客とは連絡が取れず、売掛金は僕の給料から引かれる事になった。

 

店側は掛けをしてでも売り上げを上げろと言ってくるが、いざ掛けを飛ばれたとしても何もしてくれない。

あくまでもそれはホストの責任になる。

 

客の住所は知っていた。

売掛をする時に、伝票に書いてもらう必要があるからだ。

 

何回か尋ねたが留守だったのか、居留守を使っていたのか分からないが、とにかく会う事は出来なかった。

 

とにかく本当に時間が無かった僕は、貴重な時間を下らない事に使わせられて苛立ちが募った。

 

しかし4万円は大事だ。

4回目くらいに尋ねた時チャイムを押すと、出た。

 

 


 

「宅急便で一す。」

 

と言ってドアを開けさせて家に入った。

 

とにかくイライラが募っていたので、無理やりにでも金を回収しようと思ったが、その気も一気に冷めた。

 

「ごめんねごめんね!ちゃんと返すから!返す気持ちはあるから!」

 

開口一番謝ってきた。

 

「返す気持ちがあるならそれでいいよ」

 

仕事を始めて、今月の15日には返せると言ってきた。

 

信じられないから借用書を書かせた。

 

「じゃあ15日にお金だけ返しに来てね。」

 

そう言って、ラインのブロックを解除させ、ヤニ臭い団地を後にした。

 

流石に返してくれるよなと思ったけど、またすぐに連絡が取れなくなった。

 

借用書も書かせた訳だし僕に分がある。

しかし、心が貧しくなってる気がした。

 

こんな小さな事に固執してる自分が情けない。

忙しくて回収に行く時間も無かったし時間が空いた。

 

 


 

3ヶ月くらい経ってから、近くを通ったので覗いてみた。

ポストの受け口はガムテープでガナガチに閉ざされていて、表札も外されていた。

 

他にも色々な支払い明細や取り立てが来たのだろう。

 

夜逃げしたのかどうなのか知らないけど、もう面倒くさくなったし、4万円は諦めた。

 

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 ーーーエピソード5へ続くーーー

 

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いかにもホストっぽい先輩と。

自分の一般人感が際立つ。

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アラサーホストになる【エピソード3 初指名】


入店して7日目、初指名も済んだ。

1ヶ月以内にお客様を呼べたら、時給がその月だけ1200円に増えると言われた。

 

ついでにここで、僕が働いていたホストクラブの給料体制にも軽く触れておく

 

 

ホストクラブの給料体制

 

僕が働いていた店の場合、バイトの基本時給は900円。

 

そこから月の売り上げが5万円上がるごとに、時給が50円増える。

 

客を1人呼ぶ毎に入る指名バックは2000円。

同伴(客と一緒に店に来る)は2000円

場内(ヘルプ指名)バックは1000円。

 

この3つは別途でもらえる。

 

売り上げが50万円を越すと、ようやく歩合制になって売上の半分が給料になる。

 

ちなみにホストの売り上げには、「総売」「小計」があって、小計が50万円を越すと、総売の半分が給料になる。

「総売」と「小計」の違いは説明すると大分面倒臭いので、ここでは割愛する。

 

大体「小計」に1.3を掛けた物が「総売」になるくらいの感覚だ。

小計売り上げが50万円なら、総売り上げが65万円くらいになるので、基本給は32万5千円くらい。

 

それくらいの認識だったら、誤差しか無いと思う。

 

と、言う事で、ホストで安定した収入を得るには、小計50万円を毎月売る事が目安となる。

 

これだけ聞けば結構稼げそうな気がしてしまうが、指名がつかなければ、時給900円なのでコンビニのバイトより給料は安い。

 

さらに毎月給料からは10%引かれる。

これは水商売の世界では当たり前のようだ。

それに加え、社員旅行の積み立てで毎月8000円、バイトの僕は社員旅行には行けないのに引かれる。

 

プラス、毎日やるヘアメイク代も実費で給料から引かれる。

更にそれに加え、イベントの日や、月に一回の強制指名日の日、この日に客を呼べなければ罰金がある。

 

他にも、遅刻や欠勤は罰金。

イベントでかかる装飾代の一部もホストの給料から引かれる。

 

更に売掛が回収出来なければ、それも給料から引かれる。

 

知らない人からすれば、売掛って何?

と言う話だと思うので、売掛についてもここで触れておく。

 

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ホストクラブの売掛とは?

 

売掛とは言わば掛け払いの事で、ホストでは当たり前にある事だ。

略して「掛け」と言う事が多い。

 

その日お金が無く、掛けで会計を済ませたとしても、その月の月末までに入金を済ませればいい。

もちろんそのお金を回収するのはホストの仕事だ。

 

しかし、掛けをして(飛ぶ)客なんてざらにいる。

回収出来なければ、給料から引かれるという訳だ。

 

(飛ぶ)と言うのもこれまた水商売でよく使われる言葉で、簡単に言えば「バックレる」事だ。

 

僕も掛けを回収できず飛ばれた事があるし、掛けが給料を超えて、給料がマイナスになってる人だって見てきた。

 

店の売り上げを上げる為に、上からは掛けをしてでも、売り上げを上げろと言われるものだ。

しかし、ホストからすれば掛けはリスクも大きく、本当に信頼できる客以外とは極力したくない。

 

客だけではなく、ホストもまた、掛けを回収できずに飛ぶ事がざらにある。

 

客に掛けで会計を払わせた物の、飛ばれて、店に売掛金を入金出来ず、借金になり、それが払えなくてホストも飛ぶ。

 

と、言う事だ。

 

結果が出せなければ、本当に底辺生活をよぎなくされるのだ。

 

レギュラーで、売り上げが無い人は本当に見てて辛そうだったし、ひもじそうだった。

 

新しい服を買う事も出来なければ、奢ってもらわなければ、客と食事にも行けない。

ホストとして売り上げを上げる為に必要な事が、ホストとして売り上げがなければ出来ない悪循環にハマる。

 

僕が見た限り、うちの店でまともな生計が立てられていそうな人はほとんどいなかった。

すぐに辞めていく人がほとんどだし、ずっと続けていてもずっと生活がきつい人の方が多い。

それか上手い具合ヒモになって、女の子に生活を保護してもらっている人も多い。

 

歌舞伎で売れている有名ホストなんて本当に芸能人みたいなものだ。

 

 

エピソード3【初指名】

 

代表には「初月で指名を呼べたらエリートだぞ。」

と言われた。

 

結果を出して、早く認められたかった。


SNSで知り合って、地方に住んでいるんだけど東京によくライブを見に来ている子がいた。

ホストを始めて1週間、彼女が東京に来ると言っていたので、誘ってみた。

 

「ホスト始めたからお店来てよ!」

そう言ったら、すんなり承諾してくれた。

 

 


入店して1週間で初指名も済んだ。

 

 

 ーーーエピソード4へ続くーーー

 

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初めて撮った宣材写真↓

クールでミステリアスなイメージを定着させたかった。

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アラサーホストになる【エピソード2 初送り指名】

 

エピソード2【初送り指名】

 

2019年7月15日。

当時26歳だった僕は、アラサーにしてまたしてもホストデビューした。

  

次の店は前の店に比べたら多少盛り上がっていたし、何より雰囲気が良かった。

 

前の店の代表はほぼヤクザでメチャクチャ怖かったけど、今度は怖い人もいなかった。


何より、会社が終わってから出勤するという僕のハードな状況を理解してくれた上で歓迎してくれた。

そして有難い事にほとんど年上だった為、年下に敬語を使うと言う嫌な思いをする必要もなかった。

 

職場も家も店も立川だったから、立川を中心に生活をする事になった。

仕事を18時定時で終えて、ネカフェで着替えて19時に出勤すると言うハードな日々が始まった。

 

ラインの名前を変えるのが嫌だったから源氏名は本名の隼人のままにした。

 

まずは、従業員と仲良くなる事。

その次に先輩のお客様に気に入られる事。
そして次に自分のお客様を呼ぶ事。

 

このステップを意識した。

 

そしてあまり我を出さない事。

お客様や先輩の話しを真剣に聞くこと。

我を出さずにあくまでも「いい奴」に徹すること。

 

何があってもイライラせず穏やかでいる事。

 

しかし、それはあくまでもふりであって、人の意見には流される事無く、自分をもってやると決めていた。 

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入店

 

体験入店から感触は良かった。

一切緊張はしなかったし、ついた席では褒められたし、そこそこ気に入られた気がした。

従業員もみんないい人だったし、親切に接してくれた。

 

 

入店して3日目

店が暇で、先輩がキャッチに出ると言ったのでついて行った。

 

しかし、先輩は外に出た事をいい事に、たばこを吸って、スマホをいじってゲームをしているだけだった。

 

一人だけ真剣に声をかけていた先輩がいたので、その人についていった。

しかし、見た感じその声のかけ方じゃ、絶対無理だろ。

と言う声のかけ方だった。

 

「キャッチでお客さん来た事あります?」

 

「1回だけー。でも、声をかけない事には始まらないからねー」

 

この人の事はなんか好きだなーと思った。

 

速攻で結果を出したいと思った。

 

丁度前から、酔っばらった30代前半くらいの、言い方は悪いけどメンヘラっぽい女性が歩いてきた。


なんとなくイケる気がした。

 

「ちょっと見ててください笑」

 

「がんばってー!」

 

 


 

「おねーさんこんばんは。今街頭アンケートとってるんですけど一個だけ質問いいっすか?」

 

「なんですかー?」

 

「イケメンと割り勘でネカフェ行くのと、おじさんに奢ってもらって沖縄行くのどっちがいいですか?」

 

「え一何それ笑」

 

酔っぱらって機兼がいいのか、立ち止まって話してくれた。

まずは立ち止まって会話に持ち込む必要がある。

これは成功だ。

 

「てかおにーさん何なんですかー?スカウトですか?」

 

「あ、僕っすか、ホストです」

 

「えー!全然見えない!」

 

「最近始めたばっかなんで笑、今日ちょっとお客さん捕まえるまで帰れないんですよ!良かったら1杯どうですか?笑」

 

「嫌だよ!私お金無い!」

 

「あ、全然全然!安いですよ!2時間1000円で飲めます!」

 

これは本当だ。

 

ホストクラブは初回は安い。

 

指名をして、担当のホストが決まってから料金が高くなるのだ。

それでも、初回で来るお客様は3日に1組来るか来ないかくらいだ。

 

それが相も変わらず立川のホストクラブの現状で、だからこそこうしてキャッチに出て新規のお客様を引いてくる事に大きな価値があるのだ。

 

「何それ?1000円?怪しすぎない?」

 

「いやいや!マジです!ホストって最初は安いんですよ!嘘だったら訴えてくれて大丈夫なんで!」

 

「えー、じゃあ行って見ようかな笑」

 

 

 

ウケる。

 

ビビるほど簡単に成功した。

 

普段僕はナンパなんて出来る方じゃないし、と言うか面倒くさいからそんな事したくないタイプだ。

 

しかし。これが仕事となれば割り切って声をかける事が出来るから不思議だ。

 

 

「お疲れ様です!キャッチで新規のお客様引いたので今から向かいます!」

 

「マジか!すげーな!」

 

代表に電話すると驚いていた。

 

ナンパに成功すると、褒められる。

 

これも謎だ。

 

ナンパしてる奴なんて印象は最悪だし、はっきり言って害悪だ。

 

しかし、これは仕事だ。

 

ナンパに成功すればするほど、僕の評価は上がっていくのだ。

 

マジでウケる。

 

「隼人くんすごいなー」

先輩も言ってくれた。

 

結局、そのお客様から初めて送り指名も頂いた。

 

送り指名とは、初回で来たお客様が、その日ついたホストの中で一番いいと思ったホストを選んで送り出しをすることだ。

 

送り指名をもらったら、指名も勝ち取りやすい。

 

ーーーエピソード3へ続くーーー  

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当時の格好はこんな感じ。

何もかも安物である。f:id:Hm88100608:20200523010832j:plain

 

 

 

アラサーホストになる【エピソード1 アラサーでホスト始めて見た】

 

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アラサーでホストを始めてみた

 

以前童貞ホストになると言う記事を書いたわけだが、26歳の時、また僕は水商売を始めた。

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理由としては人生に刺激が無くなっていたからだ。

 

18歳でブラック企業に就職して精神崩壊。

20歳は会社を辞めてバンドを結成。

21歳でホストを始めて、22歳はラップにハマってMCバトルに出たり、バイトを20個くらいやって見たり、23歳はメンヘラ彼女に振られて精神崩壊。

24歳はヒッチハイクで全国を旅して、起業に失敗して100万くらい借金をした。

25歳前半は寝ないで働いて借金を返して、後半は落ち着いて就職し、このブログを開設したりした。

 

そこら辺の経歴や、大まかなプロフィールはこちらにまとめてあるので、目を通して頂けたら幸いだ。

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そんなこんなで半年くらい仕事をして家に帰ってブログを書く。

そんな生活を続けていた訳だが、ある時「つまんねー」 と思いだした。

 

今まで自分が歩んできた人生は、正しい物では無いし、成功なんか一切している訳ではない。

人に自慢出来るような話しではないのだけど、確実に言えたのが、話せば面白いネタになると言う事だった。

 

20歳から数えて確実に毎年何かしらのチャレンジはしてきた。

それが面白かった。

 

26歳になってから半年ほど、 気づけば平凡な日々を送っていた僕はこう思った。

 

 

「今年はまだ一つも面白い事してないな一」

 

別段面白いとも思わない仕事をして、給料をもらって、贅沢無く生活をする。

 

ブログを書くのは楽しかったけど、生活を支えるような収益は未だでておらず、嫌になってきていた。

さらにネタが無い。

そしてシンプルに飽きた。

 

やはり僕は元来じっとしているのが苦手で、平凡が嫌いなのだ。

 

仕事は月曜から金曜日、家から近くてきちんと定時に終わると言う理由だけで、選んだから夜はたくさん時間があった。

何かに挑戦したい気持ちがあったけど、何事も挑戦するにはお金がかかるのが苦渋の選択だ。

 

しかし働くとなれば別だ。

お金を稼ぎながら刺激的な体験が出来る。

これはウケる。

 

レギュラーになって、ホストだけで食っていこうと思えば、結果が出せなければ貧乏生活をよぎなくされる。

 

これは前回の経験から学んでいる。

しかし、バイトであれば全然やる時間はある。

 

普通に仕事をして安定した収入を得ながら時間を持て余している僕にとっては好都合すぎる。

売れなくてもどの道、金は増える。

これはまさしくチートの状況だ。

 

さらに、この時僕はやたらと心理学にはまっていて、人心掌握術を心得たつもりでいた。

  

しかし、どれだけ心理学を心得ても試す場所がない。

女性を口説くテクニックをどれだけ勉強しても、周りに女性がいなければ実践しようがない。

人に気に入られたり、仲良くなるコミュニケーション術をどれだけ心得ていても、仲良くなりたいと思う人がいなければ、意味がない。

 

と、言うのも、そのくらい僕の毎日は退屈になっていた訳だ。

 

働いていた職場の平均年齢は50歳くらいで、20代は僕しかいなかった。

 

会話の内容は、天気の話、仕事の話、酒の話、病気の話。

別段それが嫌だった訳ではないが、退屈だったので積極的に自分からコミュニケーションを取ろうとも思っていなかったし、何よりどうでも良かった。

 

そして何より21歳でホストを始めた時、ほとんど結果が出せなかったのが悔しかった。

 

今であれば、当時の自分より魅力があるのではないかと言う妙な自信もあった。

 

しかし、そんな風に思いながらも、2、3ヶ月はなかなか踏み出せない期間があった。

 

シンプルに平穏な日々からまた、忙しい日々を送るのかという面倒くささもあったし、もう一つ気になっていた事は、この時僕には好きな子がいて、微妙にいい感じだった。

 

 


  

その子は高校の後輩で保育士さんをしていたんだけど、保育士を辞めて沖縄に住み込みでリゾートバイトに行くと言っていた。

 

そんなこんなで、付き合うのか付き合わないのか暖味な状況が続いて、彼女が沖縄に行く日が迫ってきた。

 

一度きりの人生、彼女がやりたい事を後押ししてやるのが僕の役目だし、沖縄に行くのを止めはしなかった。

しかし、きちんと思いは伝えようと思い、彼女が沖縄に行く2日前、電話で告白しようと決めた。

 

これから半年間、沖縄に行くと言う状況で僕と付き合う訳にはいかないと思う。

東京で彼氏が出来てすぐに、半年間沖縄に行く。

 

この状況は彼女にとって辛い選択だ。

 

とは言え、自分の中できちんと想いを伝えなくてはと言う気持ちが勝ったのだ。

しかし、フラれたら絶対に落ち込むし、モヤモヤする事は分かっていた。

モヤモヤするのが僕はとてつもなく嫌いだった。

 

 


  
嫌な事から速攻で立ち直る心理テクニックで、シチュエーションセレクションと言う技がある。

それは心が折れそうになった時に、今よりもっとワクワクする事を想像するというテクニックだ。

 

例えば、会社で怒られて凹んだ時、週末旅行に行く事を決めてしまうのだ。

そうすると、旅行に行くワクワクが勝って、怒られた悲しい気持ちから最速で立ち直る事が出来る。

 

何か落ち込みそうになる事がある人は是非実践してみて欲しい。

 

そんなテクニックを心得ていた僕は、フラれたらホストになると決めた。

 

そして彼女に電話をした。

 

 


  

3回ほど着信音が響くと彼女が電話に出た。

 

 

 

「もしもしー」

 

 

僕は言った。

 

 

 

「もえもえ!」

 

もえもえと言う名前だった。

 

 

 

「気付いていると思うけど、オレはもえもえの事が好きなんだ!もえもえ!もえもえが沖縄から戻ってくるのオレ待ってるから!東京に戻ってきたらオレと付き合ってくれ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい!!!」

 

 

 

 

 

 

返ってきた返答はそれだった。

 

ウケる。

 

これで僕は晴れて唯一の気がかりも晴れて、ホストになれる訳だ。


今度はもえもえが僕の背中を押してくれた訳だ。

 

 

 

 

 

「ありがとう!!」

 

 

 

僕はもえもえからしたら意味深すぎる一言を残して電話を切った。

 

8秒後に僕は、目をつけていたホストクラブに電話をして、次の日には晴れてホストになった。

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 ーーーエピソード2へ続くーーー 

 

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これから僕は、自分の変化を記録しておこう思って定期的に自撮りをするようになったので、自撮りを載せておく。

もちろん昼は会社員なので、そこまで大幅な変化はこの後も無いんだけど。

 

ちなみに隣にいる女性がもえもえである。

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No.1サウナ!サウナーの聖地しきじに行って見た。

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No.1サウナ!サウナーの聖地しきじに行って見た感想

 

こんにちはサウナ大好きブロガーのキャベ太です。(@yakisobaboya)

 

サウナが好きすぎてもはやサウナに住んでいます。

 

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先日ついに行ってきましたよ!

サウナ好きを語る上では、かかせないサウナーの聖地しきじ!!

 

「しきじー?なんやそれ?」って思う方もいると思ういますが、サウナ好きであれば一度は耳にした事がある言葉です。

 

サウナ好きにサウナを語ると

 

「しきじには行った?」

って確実に聞かれますからね笑

 

「行ってない」

なんて言ったらそりゃもう鼻で笑われますよ笑

 

原田泰三さんのドラマ「サ道」を始め、たくさんのメディアでとりあげられていますし、サウナ大好き芸人の藤森慎吾さんも、しきじの素晴らしさについて熱弁しています。

 

そこまで言われたらもう行くしかねえ!

と、僕も行ってきた訳ですよ。

 

なんたって、高速で片道3時間ですからね笑

サウナに行くためだけに、3時間かけちゃうんですから笑

 

これで僕も立派なサウナーですよ!笑

 

それでは、サウナーの聖地しきじに行ってきた感想をレポートして行きたいと思います。

 

 

しきじには全国からサウナ好きの猛者が集まる!?

 

西東京から高速で3時間かけ到着した静岡県静岡市

到着した時は疲労困憊でした笑

 

しきじに到着した、第一印象としては

 

「しょぼ!」

 

事前情報をほとんど仕入れず、勝手に豪華な施設を想像していたので拍子抜けしてしまいました

 

なんというか新小岩辺りにひっそり佇む古いカプセルホテルのような外観です。

 

分かり辛いか!笑

 

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ただ、週末の昼間に行ったっていうのもあってめちゃくちゃ混んでいた。

 

銭湯に来て初めて順番待ちをしましたからね笑

びっくりしもゃいました笑

 

24時間営業だし、平日の夜中とかに行けばもう少し空いているのかもしれません。

 

入口には藤森さんはもちろん、たくさんの芸能人のサインで埋め尽くされています。

 

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印象としては「狭くて小汚いなー」って感じ。

 

しかし、本物の「極み」はこういう所にあるのかもしれません。

 

真のサウナ好きが追い求めた、本物の「極み」 が!

 

全国各地から噂を聞きつけた、サウナ好きの猛者が集まっているのかと思ったら身震いしてしまいました。

 

期待に胸を踊らせた親愛なる同志たちよ!筆者も同じ気持ちだ!

今こそサウナーの最高峰しきじに挑もうじゃないか!

 

そんな気持ちになりました。

 

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100%天然水の水風呂と超高温サウナ

 

入った感想としては、とにかくサウナと水風呂が半端ないです。

 

流石サウナ好きの猛者が集まっているだけあって、皆律儀に温冷交互欲からの、整いを繰り返している笑

 

皆が皆銭湯に遊びに来ていると言うより「極み」を追い求めに来ている。

 

「極み」を追い求める男達の真剣な眼差しに僕は圧巻させられた。

 

温冷交代浴のやり方についてはこの記事についてまとめたので参考までに!

 

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サウナは110度を超える高温のフィンランドサウナと、60度前後の韓国式の薬草サウナの2種類があってどちらもめちゃくちゃ熱い!笑

 

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とくに薬草サウナの方は温度は60°表示なんだけど、湿度が高い影響なのかマジでめちゃくちゃ熱い!

 

息を肌に吹きかけると、火炎放射かってくらい息が熱い!笑

 

悔しながら僕も6分しか耐える事が出来ませんでした。

 

しかしこの短時間で仕上がれるのが、高温サウナの魅力です!

 

サウナから逃げるように飛び出たら一目散に水風呂にかけこみます!

 

なんたってこの水風呂がすごい!

 

100%の天然水がこれでもかってくらい、天井から滝のように流れてきます。

この天然水は一般的なミネラルウォーターよりも成分が濃く、 カルシウムやマグネシウムが豊富に含まれていて、もちろん飲むことは可能ですし、なんと持ち帰りも可能です。

 

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そして驚くべきはその欲感です。

 

ほのかに甘い天然水はとても柔らかくて、水に浸かっている事すら忘れさせます。

 

あれ、本当にオレ入ってる?

そんな風に錯覚しました。

 

羊水のような心地よさで、まるで産まれる前に還ったかのような、宇宙と一体化したような。

そう!ここはまさに母の子宮!!

 

おっと、すみません

興奮しすぎて気持ちの悪い事を言ってしまいました。

 

思えばこの究極の水風呂を堪能するが故の高温サウナなのですね。

 

水風呂でばっちりキマったら、整いタイムです。

 

最高の整いを重視しているスポットなので、浴室の中心には椅子が何個も並べてあり、「極み」を追い求める男達がばっちり整っています。

 

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水風呂に落ちてくる滝の音を聞きながらの整いタイムも極上です。

 

極上の整いを体感する事が出来ました。

 

わざわざ東京から静岡まで足を運んだ価値がありました。

気になる方は是非静岡県静岡市サウナしきじに足を運んで見て下さい!

saunashikiji.jp